没後500年だからこそ実現できた「構想だけで10年を費やした」空前絶後の大規模回顧展のダ・ヴィンチ展。
予約ができないプラチナチケットとなった展示会をループル美術館の全面協力のもとで作成された映画「ルーブル美術館の夜〜ダ・ヴィンチ没後500年展」を先日、Bunkamuraで見ることができました。
パリのルーブル美術館には、一度は出張の合間、もう一回は家族で行ったことがありますが、とても混んでいて、モナリザのコーナーなどは大勢の人がカメラや携帯をかざしてひしめき合っていたので、とてもゆっくり見る状態ではなかったことを思い出します(^^;;
映画では、ダ・ヴィンチの作品について、高精細の美しい映像で学芸員が丁寧に解説します。テクノロジーで明らかになった下絵や、手記を読み上げながら、ダ・ヴィンチが考えていた事について洞察を交えて説明する、という贅沢な内容!!
レオナルド・ダ・ヴィンチというと、絵画だけでなく、数学、建築、解剖学、天文学、などさまざまな分野での研究で業績を残した天才、というイメージですね。
今回の映画を見て、私なりに理解というか発見があったことは、ダ・ヴィンチにとっては、さまざまな分野に興味を持って(興味を移しながら)研究したという事ではなくて、これらの研究は全て、良い絵を書くため、そして、生命力のある絵を書くために「絵画を科学的な視点で探究した」という事なんだなぁ、という事。
絵を書くことを木にたとえると、数学、建築、解剖学、天文学などさまざまな分野の探究は、”生命力あふれる素晴らしい絵”という、しっかりした大木の幹の栄養を得るために、四方八方に伸びていった根のようなものだったのかと思いました。
一流の人たちの業績が、時として、さまざまな分野で活躍しているように見える事は、実は一つの分野を深く掘り下げていった結果として多くの領域での結果につながったということかもしれません。
映画では、ダ・ヴィンチの作品だけでなく、ルーブル美術館のガラスのピラミッドの入り口から階段を降りて行く時に感じる高揚感、大きな展示室に入った瞬間、目に飛び込んでくる壮観な巨大名画の数々など・・・、ルーブル美術館だからこそ感じる会場の雰囲気も存分に映像体験できます。
アートやレオナルド・ダ・ヴィンチに興味がある人でしたら、感染対策も十分にされていますのでぜひ!
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